カメラボディを選ぶときに何を基準に選ぶのか?
それは作品づくりに貢献する機能や性能があるかどうかです。
写真撮影を本格的に始めたい人の参考になることをまとめます。
結論からいうと、経済性と性能の両方でいえばCanon EOS 6Dがいいと思います。価格を考えなければ、5D Mark IIIでしょう。
※2014年4月に5D2を売却して、6Dに買い換えました。
→ 6Dにしてよかった点
※2013年時点
ちなみに、私は中古の5D Mark IIです。フルサイズセンサーでなければ表現できない作品があることがわかったので。
予算がない場合でAPS-Cが良い場合は 中古のEOS 7D (6万円ぐらい)。
今なら、60Dのほうが性能は上だと思います。(特に、高感度性能は世代間格差が大きい)
ただし、昼間などの明るいところ、スポーツなどの動き系を撮るカメラです。
いずれ、フルサイズセンサー機に買い換えることになるので、レンズはAPS-C用ではなく、フルサイズセンサー用のレンズに限定です。
回り道にしかならないので、ミラーレスや高級コンパクトデジカメは選択肢に入れる必要は全くありません。写真ではなく、カメラが趣味の人には魅力的な選択肢です。
《センサーサイズで変わる写真映像の個性》
どのカメラボディを選ぶかで絶対的なちがいがあります。
※私は最初の機種7Dと現在の5D MarkIIでは上記の性能に明確な差を感じます。7Dの方が新しく、連写速度、AF性能は圧倒的に優れていますが、肝心の作品の写りの部分では5D MarkIIには及びません。
※6Dをかって、5D2と比較をすると、上記の差がさらに開いた感じがします。
この他に画像エンジンのちがいにより「色と形」に差がでます。
しかし、この部分は、「RAW現像による仕上げ工程」で調整することにより解決が可能です。
以上のことを理解すれば、「RAW現像による仕上げ」なしで作品づくりを完結させるということは、デジタル写真の半分しか使えていないことになるわけです。
また、デジタル現像と「PhotoshopによるCG加工によるレタッチ」の根本的なちがいも誤解している人は多いと思います。
JPG撮影でうまく撮ることに固執している写真家は、被写体が持っている本当の「色と形」を表現できていないと思います。
※2014年3月時点では、EOS 5D Mark IIIがベストの選択だと思います。しかし、価格的には6Dが現実的でしょう。
《色づくり》センサー編
画像エンジンは、デジタル画像を撮影するときの絵作りの処理装置です。
新型機種毎にこれが新しいものに進化します。主に解像度の改善が種ですが、色づくりの違いは作品づくりにおいてとても重要です。
現在デジタル時代の色づくりは、キャノン、ニコンが支配しています。
かつてのフィルム時代の色づくりは、富士フィルム、コダックでした。
フィルムでもデジタルでも「きれいに写る」「かっこ良く撮れる」「鮮やかに写る」という色表現は、各メーカごとに異なります
現在はカメラメーカーが「画像エンジン」を決めます。
それでも色づくりは「平均的な妥協点」が基準になります。
「ピクチャースタイル」のようなプリセット調整は「平均」への対処法です。
(この部分がイマイチなので、デジタル現像(RAW現像)という手作業による色合せの技術が必要なのです)
※風景写真の世界では、富士フィルム「ベルビア」が高い彩度でコテコテな鮮やかさを売りにして、日本人には定番となりました。これは風景写真という目的に最適化された色づくりの典型的な例です。
アンセル・アダムズの作品を手がけているアメリカの著名なプリンター(印刷技師)が、昔は欧州メーカーのレンズは黄色っぽい、富士のレンズは青っぽい、ニコンは中間だといっていました。
フィルム時代は欲しい色味によってレンズも使い分けていたそうです。
つまり、当時はレンズメーカーによってホワイトバランスが異なるということです。
現代は、レンズ自体は無色透明にちかい味付になっています。
しかし、現在でも、キャノンとニコンを比較すると色作りが大きく異なります。撮影した写真を比較すると色が異なります。
キャノンは子供や女性の顔の肌色がきれいにでる黄色っぽい色作り、ニコンは自然の風景がかっこよく取れる青っぽい色作りです。
この違いはレンズというよりも、カメラボディの「画像エンジン」の色空間の設定の違いのがおおきいのです。