ハーネミューレのマット紙を評価してみました

世界基準で種類と品質と歴史経緯でえらべば、ハーネミューレが選択肢の一つに上がります。その他では、イルフォード、キャンソンなどがあります。日本では、ピクトリコなど。

 

アート紙には、ミュージアムアーカイバルという仕様があります。これは、欧米の美術館が写真作家の作品を買い取る場合に、永久保存にたえる紙とインクの仕様を満たす規格のことです。

 ちなみに、日本で一般的な写真用紙、インクジェット写真紙は、つるつる光沢のファミリーユースの使い捨て用紙です。

 あんなものを作品として値段をつけて販売するプロは日本にはいないと思いますが、写真に対する姿勢の世界レベルは、日本人の常識とは異なるということは知っておきたいと思います。

 




※amazonでレビューを御覧ください。ただし、ユーザーのレベルによって参考にならない情報もあります。

※その他にも、amazonで検索して調べることができます。

※実物は、ヨドバシカメラ店頭にサンプルがあるので、御覧ください。

 

 

アート紙の個別評価


【総評結果】

 

結論としては、個性的なマット紙を使いたいという目的からは、個別評価した★★★★以上のものが良いと思います。★★★も、好み次第では十分良いものです。

 

あえて、絞り込むとすれば、

  1. ちょっと、キラキラ感、透明感が欲しいならPhoto Rag Satin。
  2. 一般的なマット紙なら、優等生のPhoto Rag。
  3. 芸術作品としての質感や光の立体感で色を演出するなら、インク面は平坦なGerman Etching。
  4. より絵画調を演出するならインク面にも凹凸が出るWilliam Turner。

 1から4の順番でより個性的な選択となります。私は、3,4に挑戦したいですが、一般的には、1が良いかもしれません。

 

【注意点】

 

※以上は、顔料インクでの評価ですので、染料インクの場合は異なる結果になると思います。

 

※以上は、プリンタプリファイルで色の発色はモニタ色にできるだけ合わせるよう補正しており、紙の母材の色やインク吸収になる発色の差は最小化されています。離れてみれば、皆同じ色に見えます。 

 

※印刷する際には、アート紙の白地の風合いを残すために、余白を取る必要があります。例えば、A3ならA3のびの紙に420x280に印刷して、白地をマットで隠さないで見せる。あるいは、A3にインク面B4で印刷して、420x280で抜いたマットで額装するなど。

 

 

費用について考察


ここにあった、大量の考察文章が何故か、消えてしまいました。

 

 

書き直す元気がないので、コンパクトにまとめておきます。

 

ハーネミューレの薄い190gだと、A3のび 1枚あたり400円程度、390gだと500円です。

 

キャノンの高級マット紙だと、200円以下です。

 

刷りなおしに2枚づつとして、倍の費用がかかります。

 

写真は、バックシートが一枚300円ぐらい、インク代が300円ぐらい。

 

 

プリントした画像の色の質感に差がなければ、安い方で済ますのもありかもしれません。

ただ、3年後に見た時に、色が変わったりしないことが大前提です。

 

参考)プリンタメーカーの純正 写真用紙


一般的には、アート紙は販売しているお店が少ないので、通常はプリンタを購入する家電量販店で売っている写真用紙を使わざるを得ないかも知れません。

 

プリンタメーカーの純正は、ファミリーユースと一般アマチュア向け商品しかなく、種類も選べません。普通のひとは、アートペーパーは購入しないので、メーカーも国内や海外の専門メーカーに任せている感じです。

 

 ここの掲載しているものは、通常の写真光沢紙ではない写真作品づくりに使えそうなレベルのものです。参考にご紹介しておきます。