暗室作業の本質を学ぶ


Q:デジタル写真にも、モノクロフィルム時代のような暗室作業はあるのですか?

 

  カラーフィルム写真の約60年間の間に、暗室作業による作品づくりの文化はフェードアウトしつつあります。

 

 簡単に自動プリントできる機械が約30年前から普及したことで、撮影した写真は自動的にプリント仕上げされるのが当たり前になりました。

 

 撮影の後の絵づくり技術は、ここ10年間のデジタル写真術で復活しつつあります。

 

 この暗室作業も、日本ではブラックボックスです。プロはあまり他人には教えない風潮があります。海外程、写真が芸術活動として社会に認知されないこととも関連性があるとおもいます。

 


Q:体系化された暗室作業のノウハウは?

 

 世界的に認められた風景写真家Ansel Adamsは撮影からプリント作業の技術ノウハウまでを開発し公表しています。モノクロ階調の体系化をしたZone Systemで有名な大学教授です。


 著書の3部作では「カメラ」「ネガ」「プリント」の重要な3つについて科学的な考察と実際の撮影ノウハウを体系的にまとめています。

 

 若いころ音楽家でもあった彼は、


  • 「ネガ」は楽譜
  • 「プリント作業」は演奏


であるといっています。

 

 


Q:モノクロ写真の時代のプリント作業って?

 

 私自身はモノクロ写真の経験が全くありません。しかし、モノクロ写真の世界には作品づくりのエッセンスがあることは確かです。

 

 ここ30年間は一般人が見ることがほぼなくなった「モノクロ写真」を想像してください。

 昔の写真趣味の世界には暗室でのプリント作業がありました(あったようです)。これは撮影の後工程で50%ぐらい作品づくりの自由度がありました。

  • 覆い焼き(一部分を暗くする)
  • 焼きこみ(一部分を明るくする)
  • トリミング(一部分を切り取る)

 

 撮影者の印象をプリントで反映するために、モノトーンの階調をコントロールして作品として仕上げるのです。

 

 

 


Q:デジタル写真でも、暗室作業はできるのですか?

 

 プロ・アマチュアを問わず、写真家としての「モノクロ写真の作品づくりの楽しさ」は、「デジタル写真」でも可能なのです。

 

 

 そのためのソフトウエアをこちらでご紹介します。