フィルター

撮影でレンズの前に取り付けるフィルターです。


  1. プロテクトフィルター(保護)
  2. PLフィルター(偏光)
  3. NDフィルター(減光)

プロテクトフィルター


ほとんどの人が使っているはずですが、使用法は注意が必要です。


Kenkoブランドが標準ですが、これは透明度が高く良いガラスを使用して価格は高いです。

ただし、撮影時には「つけたまま」は明らかな間違いです。

高級なレンズを使用しているのに、保護フィルターをつけて撮影するのは、コンデジで撮影するようなものです。


レンズキャップの透明版だと理解してください。

  • レンズキャップでは見えないので、透明にしているものです。
  • つけたままでも、写真は写りますが、光の収差に影響があります。
  • フレアーがでます。ファインダーではわからない白ボケたような微細なちがいです。
  • 解像度低下が確実にあります。
  • 夜は、ネオンが映りこみます。


では、なぜ必要かというと。


  • レンズを、コンクリートの地面に落としてガッシャンと割れたことがありました。このとき、保護フィルターのガラスは割れ、フィルターフレームが少し傷つきました。でも、レンズは一切傷なしでした。
  • カメラをバックに入れて、出し入れしたり、被写体をのぞいていると、指先の汚れや指紋がフィルターにつきます。撮影時だけフィルターをはずせば、きれいなレンズだけになります。
  • つまり、シャッターを切る直前に外すものです。実際は、撮影開始したら外したままです。

【オススメ】


レンズの数だけ、保護フィルターは必要になる。レンズキャップとして。だから、一枚100円以下のものや中古品を500円で買います。


PLフィルター


  • Kenko 77mm
  • 高級PLフィルター
  • 間違いはないが、高い。
  • 広角レンズでもケラレない薄型。望遠でも使えるので、無理をして1枚買うならこれ。高くて良い物を、アマゾンで安く買う。



Kenko 62mm




  • KAKUBA
  • 高級PLフィルター
  • Kenkoとほぼ同じ。なにも、価格は半分以下。

  • HAKUBA
  • 62mm


  • GREEN。L 77mm
  • おそらく世界で一番安く変えるPLフィルターの定番。
  • PLの効果は、Kenkoとくらべて良いとも悪いともわからない。つまり、使える。
  • 1200円です。
  • プロテクターフィルターとしても、使える安さ。だから、プロティターフィルターの代わりにこれだけ買います。
  • 安い理由は、物自体の品質よりも、中国メーカーが世界向けに安くつくって販売しているからだと思います。
  • もちろん、表面コーティングとか、ガラス素材とかは安いモノだと思いますが、大差はわかりません。


  • GREEN。L 62mm


【PLフィルターとは】


PLフィルターは、太陽の光の元で撮影するには必要なものです。

これは、「絵づくり」の表現を変えるためのものですので、撮影時に取付けて使用します。

完全にテカリを除去すれば良い、というものではありません。


【効果】

  • 光のギラツキや乱反射、葉っぱやみどりのテカリを除去する。 
  • 紅葉の葉の色を濃くする。彩度をあげる。
  • 水面の映り込みの濃さを調整する。 
  • 水底のゴミが写り込まないように、適度に反射を抑える。 → 半がけ


【注意】


  • しかし、レンズとは違って安いガラスなので、自然な光に多くのノイズが入ります。フレアー、解像度低下など。必要でない時には外しておくべきです。
  • 偏光フィルターは、77mmだと7000-15000円もする高級なブランド品があります。たしかに良いです。特に、広角用の薄型は高めです。
  • 何個も必要なこともあるでしょう。中古品で3000円とか、新品でも2000円以下というものもあります。
  • 高級品でも、メーカーによって、また同メーカーでも商品ごとに、色が異なります。実際につかってちがいを確認してください。
  • PLフィルターには、薄い色が付いているので、グレーっぽい、またはオレンジっぽい方向に色がついています。これは、「現像」のときに、ホワイトバランス調整で調整します。


【オススメ】


  • 偏光効果は、リングを回して調整します。そのときには、レンズフードが結構邪魔です。指がながければ、前から突っ込んで回します。
  • 普通のひとは、フードを外して調整します。
  • プロは、フードの下側に指をいれる穴を加工してつくり、そこに指を突っ込んで回します。
  • オートフォーカスの時代になって、古いタイプのPLフィルターが使用できなくなり、円形フィルターという種類が標準になりました。それで、古いタイプが中古で安く出回っています。Kenkoなど高級な8000円クラスのPLフィルターが、2000円で買えます。ただし、マニュアルフォーカスで使用します。



NDフィルター

77mm


  • ND8 77mm
  • キャノンのLレンズは77mmなので、これです。高級なものです。
  • アマゾンだと半額ですね。
  • 可変式よりも、固定式のほうが使いやすい。

 



  • ND2-400可変 77mm
  • 最安価格でしょう。
  • NEEWERは激安商品を中国から送ってきます。カメラ機材、アクセサリーの激安ショップです。
  • ものは、使ってみてのお楽しみ。

62mm


  • ND400
  • Kenko 62mm
  • AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDは62mmです。


  • ND400
  • Kenko 62mm



【NDフォルターとは】


「絵づくり」の表現効果をねらったフィルターです。

  • 絞りでf22まで絞り、ISO100にしても、明るいところだと、シャッタースピードは1秒以下です。これでは、流れる滝を表現できません。ND8をつけると、その4倍の時間になります。

 


【使用法】

  • オーソドックスな使用目的は、f1.4など明るいボケるレンズで、ポートレートを太陽の下で撮影する時に必要になります。これは、ISO100にしても、f1.4では明るすぎてシャッタースピードが3万分の1とかにしないといけないのです。でも、5000分の1までしか、高速シャッターは切れない。そんなとき、サングラス効果(減光効果)のあるNDフィルターで500分の1とかで適正露出になるようにします。すると、f1.4の背景のボケ、浅い被写界深度が活かせるのです。
  • もう一つの利用方法は、「長秒露光」です。これは、川の流れや滝の流れを、3秒、8秒とスローシャッターを切ることで、霧のように流れる水を表現するためです。通常はND8などを使います。
  • さらに、「超長秒露光」。波立つ湖面を平らにするには、シャッター速度を1分、3分と長くします。また、道を歩く人を消して、建物だけを撮影するには、3分とかの露光をします。この時に、暗くするためにND400などを使います。


【注意点】


  • スローシャッターなので、絶対にしっかりした三脚が必要です。風でも揺れないぐらい仕掛りとしたもの。
  • ND400は、真っ暗になり、ファインダーでは何も見えなくなります。さて、どうやって構図を決めるのか。フィルターを外しておいて、ピントを合わせてから、NDフィルターをつけます。
  • ND4などは、明るさが半分の半分(2x2=4)しか、暗くなりません。これは、絞りで2段階ということです。なので、しっかり暗くするには、ND8がいいと思います。3段階です。(2x2x2=8)
  • NDとは、neutral densityの意味です。これは、暗くしても、青とか、黄色に色がつかないという意味です。しかし、実際は、ホワイトバランスが少し狂います。現像で調整します。
  • ND2-400という、可変式のNDフィルターがあります。これは、写真よりも「フェードイン・フェードアウト」などのビデオ撮影で使われる事が多いです。PLフィルターのように回すと、ND2からND400まで変化します。問題は、色が全体的にオレンジっぽく変色するので、現像でホワイトバランス調整が必要です。一見便利そうですが、その分、画像はよくありません。安いのを一つ持っておけばいいでしょう。